[四国八十八ヶ所霊場・第18番札所・母養山恩山寺]
(御本尊)薬師如来
(御本尊の真言)おん、ころころ、せんだり、もとうぎ、そわか
(住所)徳島県小松島市田野町字恩山寺谷40
(電話番号)08853-3-1218
(御詠歌)子をうめる、その父母の恩山寺、訪らひがたきことは、あらじな
聖武天皇の勅願を奉じ、行基菩薩が開基したお寺です。
御本尊の薬師如来は、衆生の厄除けを祈願したもので、これも行基の作といわれています。
このお寺も、もとは大日寺・福生院・密厳寺と号し、諸人の災厄を除く道場であって女人禁制の聖地でした。
その後百余年を経た頃、巡錫中の弘法大師が当山に足をとどめられ、修行に励んでおられたとき、母公(玉寄御前) が大師を訪ねられましたが、登山は許されませんでした。
そこで大師は、十七日間にわたって女人開禁の秘法を修し成就のあげく、寺内へ迎え入れ孝養を尽くされた、 という由緒からそれまでの山号、寺号を現在のそれに改めたといいます。
また、太子堂の御本尊は諸人に福を授け、厄を除くことを祈願して、大師が刻んだものと伝えられています。